オフィスイノベーションで顧客の声が活かされるためには

「オフィスイノベーション」と言えば、フリーアドレスとイメージする方が多い
でしょう。立ったままカウンターでノートPCを使いながら話をしているイメージも浮かびます。

 オフィス環境整備は、クリエイティブ思考を高め、モチベ―ションアップにつながると言われています。

 ですが、気になることが1つ。お客様サービスの部門から上がってきた情報は、どのように社内で活かされているのでしょうか?

 いろいろなメディアで「オフィスイノベーションの成果で新商品を開発した」「効率が良くなった」という話は見聞きします。ですが、お客様の声を活かしたという
話はあまり聞かないような・・・。きっと、気のせいに過ぎないですよね・・・。

 支店や本社が大型スクリーンで常時つながっていたり、立ち話を上手く使って、情報を共有しているのですから、きっとお客様の声は活かされるはずです。

 ですが、まだまだそれを実感することはできません。どのようにオフィス環境が変わっても、情報を見る姿勢が変わらなければ、何も変わりません。

 「そういう意見があるのか、なるほどね」と読み過ごしていれば、立ち話風コミュニケーションの話題にもなりません。

 どんなにクリエイティブになろうが、アイデアが湧こうが、そこに「顧客は誰なのか」「お客様にとって必要な価値を提供できているのだろうか」と考える基本が必要です。

 ましてや「改善要望」には、スピーディーに「どのようにその声に答えを出すのか」という討議が快適なイノベーションされたオフィスであれば、瞬時に実現するはずです。

 たとえ「できない」という回答であっても、迅速な回答ができることは、いかにお客様の声を大切にしているのか、という会社の姿勢が顧客の口コミを誘導します。

 和歌山県の南紀白浜に拠点を移動したクオリティーソフト株式会社は、地方創生ビジネスを目指し、地方でのビジネスアライアンスを模索しているそうです。

 その一つのビジネスにAI連動したスピーカー付きのドローン開発があります。災害時などに、上空から避難誘導ができます。

 まずは、地元の役所に「困っていることはないか」というヒヤリングに日参したそうです。その時に、小さな街では町内スピーカーが反響し合い過ぎて聞き取れない、
という市民からの声が上がっている、という話を訊いたそうです。そこから製品開発がはじまりました。

 お客様との距離感は、オフィス内の距離感と同じように大切です。オフィスイノベーションにも、「顧客との距離を縮める」姿勢を盛り込んでいただくと、実績はもっともっと改善されるのではないでしょうか。

 言い換えれば、CSの実現にも社内コミュニケーションは重要だということですね。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です