慣れ過ぎてしまったクレーム対応の行く果て

 2000年ごろからの三菱自動車のリコール隠しに端を発した、日本の「クレームブーム」。

 不謹慎な言い方ではありますが、企業の存亡にかかわるクライシスと問題解決を求める不満足表明が一色単になっているようにも感じます。

 本来、クライシスは、現実に発生した問題そのものが企業の存亡にかかわる場合を指します。また、クレームをいただく状態にあって、その問題の根幹にあるとんでもない存亡にかかわる火種に気づかずにいるとクライシスになることも。

 つまり、クライシスは結果を表す、または状態を表す言葉だと考えることができます。

 それに対してクレームはお客様から寄せられる問題解決を求める不満足表明もしくは改善要求です。

 言い換えるとお客様の意思表明といえます。厄介なのは、「意思表明に過ぎない」と軽視する文化が企業にあると、クライシスは待ったなしにやってきます。

 そこで、「クレーム対応の分析を最新最大の観点で行う」ということが重要になります。

 ところが、今の日本では「クレーム対応に慣れ過ぎた現場担当者」と「クレーム対応をされることに慣れたお客様」という構造が発生しています。

 「謝り上手すぎる担当者」「すぐに謝る癖のついた担当者」と「まぁ、こんなものだろうね。この程度の会社の謝罪は」というタヌキの化かし合いのような状況です。

 この状況の中で、「とんでもない存亡にかかわる火種」がくすぶり続けることになります。慣れ過ぎたクレーム対応の行く果ては・・・・。

 みなさんはどうお考えですか?確かに心情の問題にアプローチする言葉は最初に発するべきですし、その言葉に深慮が感じられることは大切です。

 ですが、ただ「共感」という名のもとに「お気持ちはよくわかります。
そうですよねぇ~」と言っているだけの担当者を育ててしまってよいのでしょうか?

 何よりも大切なことは、本質的な問題を解決するために「お聞かせいただく」「問題を明確にするために聴く」「解決策を早く導き出せるようにするために訊く」そして、解決への安全性の高い予測を立てることができる能力を有する、
ということです。

 企業がお客様からいただく「クレーム」は、企業の問題解決力、時としては未来につながる課題解決力を問われています。

 クレーム対応は、未来志向に変わるべき時期を迎えています。

 1月19日の難・クレーム対応技術実践講座では、「クレーム対応の果たすべき仕事をもう一度考えてみる」という観点からもお話をいたします。

 是非 ご参加ください!

    ■□■ 超難度クレーム対応実践技術講座 ■□■
      2018年1月19日(金) 13:00~17:00
      http://www.cs-kentei.jp/seminar.html#nan

 「難クレーム」という一言では言い表せないほど、現場の「しんどい」「答えがない」という悲鳴が現場にはあります。一般的なクレーム、お客様の
不満足表明の応対技術では、到底、解決できないのが、正統派難クレームです。

 正統派というのは、損害賠償などをねらった悪意のある事案ではないことを意味します。

 もっとも、現場にとって辛いのは、「最適な回答がすぐにはできない」「回答しても、許してもらえるはずがない」という状況です。

 この状況をどのように切り抜け、新たな顧客との関係性を築いていくのかという方法と現場社員への信頼を強めるための指導方法をご教示いたします。
 
 また、今回は、「社内忖度」を入れないクレーム報告書作成の「信念ポイント」についてもご説明いたします。

【内容】
1. 超・難クレームを客観的に分析する
2. 源クレームと積み重ね型不満の構成を理解する
3. 解決策のない対応を強いられる現場にできる指導法
4. 顧客軽視ともいえる組織体質に気づかない会社への報告書の作成を考える

 講座内容の詳細は http://www.cs-kentei.jp/seminar.html#nan

【日時】 2018年1月19日(金) 13:00~17:00
   
【会場】 明治大学 紫紺館
     東京都千代田区神田小川町3-22-14

【受講料】一般受講  : 19,440円(税込)
     メルマガ会員: 17,496円(税込)
     CS向上委員会メンバー: 15,552円(税込) 

【お申込み・お問い合わせ】 事務局へeメールで直接お申込みください。
                 kentei@cs-kentei.jp

【その他】CS向上委員会メンバーは、当協会の検定試験を
     受検されたかたです。
     参加申込人数が5名に達しない場合は中止になることが
     ございます。

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