「その先、想像力」が真のリピーターを創る

 11月15日の「お客様を悪者にしない!超難クレーム講座」では、「その先、想像力」がキーワードになりました。

 目の前のお客様との会話から、「ご自宅にお戻りになったら」「5年後にはお子様が小学生になる」などの、顧客接点から広がる
「ほんのちょっとのその先」「少し長めの、その先」を想像することです。

 クレームを引き寄せやすいお客様対応者に共通しているのは、この「その先、想像力」が未成熟だということです。

 「その先、想像力」は、「気づかい」「心配り」という言葉でも言い表せるかもしれませんが、「広がり」がちがうのです。

 「気づかい」「心配り」というのは、顧客接点の瞬間に「ほんのちょっとの、その先」に限定されます。ですが、「その先、想像力」は、お客様の生活やビジネスと自社サービスとの「かかわり方」をストーリー化できる能力です。

 たとえば、クリーニング店で、「ワイシャツはたたみますか?
ハンガーにしますか?」という質問をするのは、「心配り」「気づかい」をマニュアル化したものです。

 ですが、長そでのワイシャツの中に半そでが混在していたとしたら、季節を考えて「半袖はたたみにしますか?」と尋ねるかもしれません。

 これは、「ほんのちょっとの、その先」を想像して、お付き合いの履歴から生活をストーリー化した結果です。

 「おひとり暮らしみたいだし、いつも10枚溜まったらクリーニングにいらっしゃるから、夏物は保管しやすいようにしてあげよう。
その方が、お出かけの時に、選び間違いがないから」と想像したから出る言葉です。そのお客様の朝のワンシーンを想像するということです。

 顧客接点の瞬間に「その先、想像力」を発揮することは、ご自宅にお戻りになってから、お電話を切ってから、数日後、数か月後に「よかった!ここまで考えてくれていたんだ」と喜んでいただけるお客様対応をつくります。

 情報の量と質が豊かになり、選べるサービスが目まぐるしく変化する今、「その先」の満足度を仕込んでおくことが、本質的な「真のリピーター」を創るということです。

 クレーム対応も同じことです。目の前で「どうなっているの?!
オタクは!!」とお怒りになっているお客様の心を落ち着かせるのは「ちょっと待て。この対応者は、この会社は、ここまで考えてくれているのならば、自分には必要だ」と思わせることです。

 お客様を怒らせた「種」を超える「その先」に優良性があると思えば、お客様はご自分で引きどころをみつけるのです。

 お客様対応者は、「今のご不満は、その先にどのようなことがあるから、お怒りになるのだろうか?」とストレートに想像してみることです。

 たとえば、消費期限が11月24日のお豆腐が並んでいる売り場で、安心して1つを購入したら、11月21日が消費期限だったと自宅に戻ってから判明したとします。お客様は、その豆腐を11月23日の料理に使おうとしていたので、「どうして?!」と怒ります。 このクレームを受けた応対者は、単に消費期限が混在していたことへの謝罪
をしたのでは、お客様の怒りはおさまらないでしょう。

 お客様にとっては「先を見越して、購入した1品」であり、その先の使い方をイメージしていたのですから。

 したがって、クレームへのお詫びでは、混在へのお詫びだけではなく、「お客様が私どもでご提供している食材を効率よく、美味しくお使いくださっていることを第一に考えた管理ができておらず、申し訳ございません。」「このお豆腐は、大豆のおいしさも自慢の一つですが、火にかけたときにほんのりとした豆の香りが漂い、それが
食欲をそそると好評でございます。」というような「その先の、食卓」をイメージできるアプローチが、お客様の「この対応者は情報を持っているね。食材をよく知っているね」と思わせることになります。

 これからのCSは、「その先、想像力」が決め手になります。
そして、そこで生まれたストーリーがカスタマーマーケティングにつながり、AIを育む情報となります。最後は、AIというのも、なんとも言い難い気持ちにはなりますが(笑)

 明日のCSマネジメントセミナーでも「その先、想像力」とAIのお話をいたします。
 
 まだ、お席に余裕がございます!当日、駆け込み参加、大歓迎!できれば、お電話一本いただければ、もっとうれしい!です。
会場でお待ちしております!

    お電話は事務局 03-6411-2184へご連絡ください。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です