顧客の横暴と真実を見極める難しさに問う

百貨店、量販店では相変わらず、悪質なクレームが多いそうです。外食や流通などの労働組合が加盟する「UAゼンセン」という組織が5月25日に従業員アンケートの結果を公開しています。

それによると「業務中に来店客から迷惑行為に遭ったことがあるか」という問いに全体の70.1%が「ある」と回答。業種別では百貨店が84.5%と最も高く、家電関連が82.9%と続くとのこと。

さらに、業務中に受ける迷惑行為の種類を複数回答で選んでもらったところ、「暴言」が66.5%で最多。「何回も同じ内容を繰り返すクレーム」が9.1%、
「説教態度」が36.4%、「威嚇・脅迫」が35.2%、「長時間拘束」が26.6%、「セクハラ行為」が13.4%とのこと。(ネットニュースより抜粋)

迷惑行為という言葉がグサッと心に響きます。たとえば、在庫確認を従業員に依頼した時に、理由も伝えられずに長時間待たされたら、「いい加減にしてよ。
何分待たせるのよ!あんた、愚図ね。もういらないわよ。他の店で買うから!」と顧客は言うかもしれません。

これは暴言に入るのでしょうか?従業員にしてみれば、一生懸命に在庫確認をしていたら、来店者が多く、手間取ってしまったかもしれません。

おそらく「あんた、愚図ね」は暴言かもしれません。ですが、「あなた、要領が悪いんじゃないかしら。他の従業員さんはお客様を待たせてはいないわよ」と言われたら、暴言ではなく、説教でしょうか。本質にある問題は何なのでしょうか?

やはり、従業員の教育の内容、方法、売り場づくりに問題があるのではないでしょうか。

お客様だって、最初から文句を言いたいわけではありません。ですが、今の商品は高度化、複合化により、専門知識が難しくなっています。

情報はネットで広がり、お客様の方が豊かな情報を有していることが多いこともあります。

さらに言えば、爆買い対象の売り場だと、海外からの顧客への対応に大変の時間を費やしています。接客クレームが発生しても当然といえる状況です。この状況に対して、店側はなんらかの対応策を従業員に提供しているのでしょうか。

複雑なセールス環境の変化に「店側」が対策を打てずに、起きている問題のように感じます。

また、百貨店では、通販に押されていることから、お客様の「高額商品購入」が進んでいます。手ごろな商品は通販で、高額なものは目で見て購入するということです。

この点を踏まえると、百貨店のお客様相談室は、「顧客の横暴」と「真実」を見極める必要があります。ですが、現実的には、それを理解した百貨店は限られています。

少なくとも、まずはお客様のおっしゃることから「真実」を見極めるという基本的な対応に徹することが重要です。

そのうえで、「真実ではない」「お客様の言い分は片手落ちだ」と判断すればよいことです。その判断をどのように伝えるのかが、「客商売」たるところのはずです。

UAゼンセンという組織が行ったアンケート調査の結果を「店側」はどう受けとめているのでしょうか。その受けとめ方が、これからの接客サービスに変化をもたらすことが大切なはずです。

「客が悪質になっている」という前提で接客販売をするのであれば、間違いなく、店舗は消費者にとって不要な存在になっていくことでしょう。

このアンケート調査の結果だけが一人歩きすることは残念すぎると思うばかりです。

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