「現場がおかしい」に気づけない本部体質

ガストなどを運営する「すかいらーくグループ」は、夜の営業時間を

1時間短くすると発表しました。メディアによると、外食産業では、

夜の客数はコロナ前の40%近く減っているとのこと。理由は、コロナ

による生活の変化。なかでも冷凍食品への依存度が上昇している

そうです。実感できるところではありますね。小型の専用冷凍庫が

売れているらしいです。

 そこに物価高騰による「値上げ」が来ましたから、外に出るよりも

自宅で「おいしい冷凍レシピ」となるのも致し方ないところです。

その一方で、海外旅行は大幅に伸び、ハワイは大人気。国内のホテルも

「料金の高いホテル」から予約が埋まるようです。

 ところが、人手不足は大きな問題になっているようです。フロント

業務のような「ホテルマン」業務は人気職種ですが、レストランや

サービスコンシェルジュを担当する業務となるとシフトをやりくり

するのが大変だそうです。

 8月に2泊3日である関西のリゾート型ホテルに宿泊しました。

リゾート型とはいっても、大きなJRの駅から車で5分の都市型

立地のホテルです。そこで、人手不足の怖さを実感する出来事に

遭遇。そして、無責任とも思える現場責任者風の担当者にも遭遇。

このホテルの「気づけない体質」に驚くばかりでした。

 事件は2泊目の夜に発生。リゾート型なので大浴場が素晴らしい

のですが、個別にシャワー等を使う場所(通称 洗い場)の棚の

上に、長さ2センチ以上もあるピアスが、画鋲のように置かれて

いました。棚の反対側は通路です。無防備に歩く裸足の足元に

落ちる可能性もありました。

 大浴場の管理者に通報しなければ!と周りを見渡したのですが、

大きな施設の中に「社員」と思われる人の姿はなし。それから

約1時間、大浴場を見回る社員の姿はみえませんでした。

どこの温泉施設などでも、浴場のゴミや水濡れなどを清掃する

人がいるものですが。

 結局、部屋に戻ってからフロントに通報。(19:40頃)すると

管理者らしき男性が「わかりました。すぐに見に行かせます」

との言葉のみ。「1時間ほど見回りの人が来なかった」と指摘

したにもかかわらず、無言の反応。繰り返し「すぐに見に行か

せます」のみ。その後は、何の連絡もしです。

 通報を受けたらば、見回りをした結果を報告するのが当然。

何もありません。翌日、フロントでチェックアプトする際に、

「昨日の件、どうなりました?」と尋ねると、「?」と若い

女性担当者はびっくりした様子。「お調べいたします」と

宿泊者情報を確認していました。

 「あのぉ、見つかりまして、こちらで回収いたしました」のみ。

「それで?」と敢えて言葉をかけると、「えっ?」と驚くフロントの

若い女性。思わず、「通報してもらったら、結果を報告してくるのは

当然ではないのかしら?」と言葉をかけると、黙り込んだまま。

近くに年配の責任者らしき女性はいましたが、私の言葉に頷きは

しているが、「ホテルの責任者」としての対応は何もせず。

 まるで責任者がいないホテル状態でした。そのホテルを運営して

いる会社は、現場で起きていることに何も気づいてはいないので

しょう。ピアスについては、置き忘れた人の責任が大きいですが、

問題なのは「衛生管理、黙浴管理」です。さらには、リスクの

ある問題への会社としての対応方針、対応ルールの欠如です。

 フロントにいる年配女性はどういう役職者なのかはわかりません。

ですが、洋服、身だしなみからすると「責任者」のようにお見受け

しました。ホテルはクレームが多いので、「自己完結」することを

教育ルールにしていたのかもしれません。とはいえ、利用者が

怪我をする可能性があり、それを回避した通報なのですから、

しかるべき対応ルールがあるべきです。

 その会社にしてみれば、人手不足を理由にしたいのでしょうが、

安全安心の徹底は必須です。そのためにすべきことを省くことを

見逃してよい理由にはなりません。コロナによる収益激減が背景

にあり、集客第一に現場を回しているのかもしれません。ですが、

必ず、そのツケは回ってきます。

 どのような状況になっても揺らいではいけない業務ルール、

顧客対応ルールをもう一度、見直すことをすべての企業様に

おすすめしたいと思います。

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