メルカリの問題は、同社の勇気のある決断により、ある程度の解決策が示されたように
見受けられます。とはいえ、メルカリのビジネスモデルに潜む「顧客の定義」
「顧客との関係性の定義」「サービス設計におけるCS実践行動」の不明瞭さが改善さ
れたとは言えないかもしれません。
この問題の解決を図る最中に、「メルハロ」のCMがスタートしました。タイミーの
ような短時間バイトのサービスです。二匹目のドジョウは成功確度が非常に高くなり
ますから、「機を逸したくない」という担当者の想いが強く動いたのでしょう。2015年
くらいから押し寄せてきたスタートアップラッシュの企業には、よくあることなのかも
しれません。
長くモノづくり、と呼ばれてきた企業も少しずつ、本質的なモノづくり企業とテック型
がモノづくりを変化させている企業へと2分化しているようです。さらに、テック型
ビジネスモデルには、テック主導型とテック強化型という2種類があります。
メルカリは「テック主導型」だと自社を定義し、「利用者とはかかわらない」という
スタンスを前提にしていました。ですが、今回の問題から、「テック強化型」である
ことを思い知らされたようです。このことに気づいたら、いち早く、「顧客」という
定義、「サービスとCS」の関係をも定義し、再設計することが必要になります。
メルハロというサービスでは、ここが成功の鍵となることでしょう。なにせ、「人」が
「働く」ためのサービスです。「テック主導」という認識のままでは、企業側が想定
する以上の問題を引き起こすことになりかねません。
言い換えると、機能的価値=利便性にばかり目を向けていても、意味的価値が伴わな
ければ、事業としては短命に終わる、ということです。
スタートアップにしてもベンチャーにしても、事業設計に対して、CS設計を組み込ま
なければ、思わぬ顧客不満足の嵐の中に巻き込まれます。これは、ビジネススタイルの
問題だけではなく、新規事業の立ち上げにおいても同じことです。
大事なことは自社の中に、「事業とCS」の関係性を正しく理解できている担当者や
チームが存在しているか、ということです。もしくは、CSの担当者が、ビジネスの
激変を理解した論理的かつ機能的なCS実践を社内に展開できているのか、ということ
が大事です。
そろそろ次年度に向けた企画が出そろう時期ですね。自社の「CS実現度」をアンケート
オンリーにならない手法で、測定、現状把握してみてはいかがでしょうか?
そのうえで、顧客との関係性を将来につなげるCS推進計画を立てましょう。
CSスペシャリスト検定協会が、いつでも会員企業、メルマガ会員の皆様のお悩み、
ご相談にお応えいたします。「ご相談」は会員様の特権です。どうぞ、お気兼ねなく
ご相談ください。
12月12日頃に「自社のCS未来度を測定」するサービスをご案内いたします。
今しばらくお待ちください。
また、2025年3月の第50回CSマネジメントセミナーは、顧客対応にかかわる皆様に
とって意義ある大きな発表ができるように、現在、準備を進めております。
朗報まで、今しばらくお待ちくださいませ。
♪♪♪ CS気づきの20分ランチレッスン ♪♪♪
- 12月11日(水)12:30~ -
テーマは前日までにお知らせいたします。
ちょっと、ハードボイルド(笑)な20分を!
水曜日のお昼20分をビジネスアンテナのブラッシュアップに。
是非、ご参加ください。
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