ホスピタリティ・イノベーター?
7月20日に開業する「星のや東京・大手町温泉」を運営する星野リゾートが、20年来の経営ビジョンを変更したとのこと。
「リゾート運営の達人になる」というビジョンからホスピタリティ・イノベーターになる」に変わったそうです。
へぇ、そうなんだ、程度にも思えるのですが、ビジョン変更というよりは、ビジネスモデルを変えることに近いようにすら思えます。
「達人」になるためには、経験+アイデアによる行動が社員に求められます。
それに対して、イノベーターとなると「新たなサービスの開発により、お客様の価値観に影響を及ぼすこと」を目指す人材にならなくてはなりません。
いまさらホスピタリティ?
さらに言えば、「今さらホスピタリティ?」感も否めません。でも、きっと、星野社長のことですから、何かあるに違いないとは思うのですが・・・。
ホスピタリティとは、何でしょう?ある人は「おもてなし」、またある人は「癒し」だと・・・。
いずれにしても、目に見えないものであり、定義次第のもの。その定義を私たちにどのように見せてくれるのでしょうか?
ホスピタリティの定義を大きくイノベーションしてくれることなのでしょう。
意味的価値、無形の価値へのシフト
サービスフロントで働く人々は、ビジョンが変われば、行動も変えなくてはなりません。
星野リゾートはどのように教育を進めるのかも興味深いところです。
「リゾート運営」という有形の価値から目に見えない「ホスピタリティ」という無形の価値を追うビジネスの変化をどのように教育するのか。
サービス人材育成のスピード
メディアの情報によると星野リゾートの離職率はかなり高いのだそうです。
体験談によると部屋付きからフロント、調理場までこなせるように社員には求められたという話もありました。
一人三役なのでしょうね。運営の達人ですから。
ホスピタリティにこだわる以上は、顧客価値を構成する機能的価値と意味的価値のうち意味的価値に重きを置くことになります。
どちらかといえば、機能的価値に重きを置いていたように思える星野リゾート。
人材育成のスピードがボトルネックになると、社長は記者会見で語っていたようです。
社員にとっても意味的価値も高まることを期待します。