実例!店舗全体にサイレントクレーマー集団発生

7月の土曜日夕方。「つぶれない店」をテーマとしたグルメ番組の「おススメ情報」で

取り上げられた焼き肉店の7月オープン新店へ。

(番組で紹介されたことが店舗の看板に書かれていました)

当方の近隣にあることから、期待感いっぱいで入店。

ですが、そこで経験したことは、消費者行動の変化に直面する衝撃的なシーンでした。

予約なしで入店できるくらいの混み具合。

最近の流行?らしく、カウンターと大きなテーブルに4グループが座れるスタイル。

着座すると最初にLINE登録の説明。LINE登録をすると

「キムチ食べ放題」「サンチュ食べ放題」とのこと。

説明を受けていると近くの客席から「サンチュは品切れよねぇ」との声。

スタッフが慌てて「今日、サンチュはありません」と笑顔で補足。

LINE登録は辞退しました。

オーダーした「タン塩」が運ばれてきましたが・・・・・。

おそらく冷凍焼というのでしょうか、表面がグレーに。

食べられないわけではありませんが、明らかに食品としては劣化。

オーダーした商品は概ね、このレベルの感じです。また来たいという気持ちは0%。

しかも配膳が遅いので、ついついビールを追加オーダー。

近くの客席を見ると、どの席も飲み物が確かに多い。

次第に同じテーブルの他のお客様の声やスタッフとの会話が耳に入ってきます。

「このご飯、すごく硬くないですか?」とお客様から不満の声。

スタッフの説明は、なんと炊き上がっていないご飯をよそってきたとのこと。

お客様は言葉が出ず・・・・。

スタッフは、お詫びはしているがスマイル。

スマイルはすべてを許される、と指導を受けているかのよう。

炊飯中のご飯かどうかを判断する能力がないということらしい。

ちなみに、焼き肉に白米(近江米)を売りにしているお店なのですが。

もう一組のお客様は、「デザートは出てこないね。もういいよ、帰ろう」と

ヒソヒソと話しています。

またもう一組のお客様は、ご主人が煙草を吸おうとしたところ、

当方のすぐ背中の部分に赤い「喫煙缶」が置かれており、

「ここでどうそ」とスタッフに案内されていました。

それを聞いていたお客様は全員が唖然としています。

ご主人は喫煙を断念。

えっ?これが分煙といえるのか?

テーブル客が顔をお互いに見合わせながら、ヒソヒソ。

そのうちに、当方の目の前のお客様(炊飯中のご飯を出されたお客様)から、

「ここはひどいですよ。タン塩、黒かったでしょう。あれがすべてですよね」と

声をかけられました。

その奥様の言葉にテーブル客全員が頷いています。

その奥様は会計をしようとして思わず「明細も見せないで、カード決済をさせるの!」と

静かに強く抗議。テーブル客全員が、またしても唖然。そして静かに帰り支度。

その奥様が、「この店で大きな声で怒鳴るつもりはないけれど、明日、美容院に行ったら、必ず話します」と

スタッフがいないタイミングにテーブル客に聞こえるように一言。

またしても全員が頷きます。当方も、「私も明日、どこかで話すのだろうな」と心の中で。

この「頷き」が衝撃的でした。お客様が不満で連帯感を強める瞬間、

大きな声で怒るよりも口コミが最強だと知っている消費者が、

集団として暗黙の共有をする瞬間を経験しました。凄い、としか言いようのないパワーです。

他人の事なんて気にしていないように見えても、不満の共有は別のこと。

「損はしたくない」「損をしないための情報発信はすべきだ」という心理なのでしょう。

確かに「奥様」のリーダー的な発言のタイムリーさも影響するところではありますが、

この時代に「サイレントクレーマーは、不満はあっても言葉に出さない。

ただ、二度とそのサービスを選択しない」という理解では済まない、

さらには、「集団感情化」の発生を実感しました。

この異様な集団の感情を察知することもなく、

笑顔で「またお越しくださいませ。ありがとうございます」と

会計するスタッフ、見送るスタッフがいます。

この行動が不満ガスに溢れたお客様の心に火を投げ入れているようなものです。

どのような最新技術を駆使した事業であったとしても、選ぶのはお客様です。

もう一度、CSを理解し、お客様との関係性構築を検討していただきたいものです。

「このビジネスモデルなら売れるだろう!経営者として成功するぞ」と勘違いしている

経営層や幹部社員のいる企業が増えているのかもしれません。

お客様を知ろうとしない、お客様と共に成長することをまったく理解できていないのかもしれません。

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