「Enjoy Baseball」慶応高校の活躍が社会に与えたインパクトは
決して小さなものではありませんね。多くの大人が「変わるべき時が
来た」「高校生でも変化、変革に向かう、しっかりとしたビジョンを
持っている」と感心し、社会変化への適応力、つまりレジリエンス力
の覚醒を意識したのではないでしょうか。
野球は子供たちからの人気が急降下していたスポーツです。道具が高い、
ユニホームが高い、「苦しい」など野球離れ傾向は広がるばかりでした。
WBCでの優勝があり、盛り上がりは見せていますが、「子どものスポーツ
としてはコストが高い」「坊主刈りで練習が苦しい」という問題点は
変わりません。
この問題の陰には、野球界の古い感覚とスポーツ用品業界の古い
ビジネスモデルがあります。用品業界は、各種スポーツ業界と強い
パイプをもち、オリンピックをはじめとする「試合に勝つ」ための
用具開発を一任されてきたことから、社会の変化に業界自体が気づ
かなかったのでしょう。
何より、「お客様は誰なのか」というシンプルな思考がないのでしょう。
それは、「野球はゲームでは面白いけれど、自分がするのは苦しい
から選ばない」と感じる子どもたちが増えていることを切り捨てて
きた野球界にも同じことが言えます。
企業は、人口減少、少子化、というすべての経済の根本的な問題、
社会の問題と向き合い、その時勢の中で生き抜くビジネス創発に
懸命になっています。たとえば三井グループは、「未来の社会の
ために挑戦する人物」を選ぶワークショップを開催し、そこから
選ばれた人物に三井グループ25社がサポートして事業展開をして
いく、という発表をしました。
「未来の社会のために」ということは「未来に向かうレジリエンス
=適応力」をもった人材を見つけ出そうとしているのです。
今、企業が求める人材とは、「社会の課題」を正しく認識し,その
変化変動の予測ができ、その問題に向き合う適応力をもっている
ことが必須です。
つまり、社会の変化とは「お客様の変化」でもあり、お客様との
パートナーシップの質的な変化でもあるのです。CSの論理的かつ
体系的な理解と活用を土台にした思考力を企業が持たなければ、
未来の社会に必要とされない存在になるということです。
野球界、野球用品業界は?と考えると、まさに「顧客を知らない」
としか言えません。滋賀県のジュニアチーム(過去3度の全国優勝)
の練習風景には、普段の運動着で楽しそうに笑いながら走り回る
子供たちがいました。用具も「みんなで使う」という雰囲気があります。
「楽しいから、ずっと野球を続ける」が、いいですね。だから、
「自分たちで考える野球が楽しみながら身につく」これもいいですね。
これからの社会が求めるスポーツの意義なのでしょうね。
慶応インパクトが、多くの企業に「変わるのは今だ」という
メッセージになることを願うばかりです。
CS向上を企業が推進することの意義も、社会に示す方法も変わるべき
時がやってきています。9月8日のCSマネジメントセミナーでは、
この「CS推進の示し方」を中心に解説いたします。
■□■ 第44回 CSマネジメントセミナー ■□■
9月8日(金) 15:00~16:00
今回のテーマは:成長企業が心得ておきたい
「企業経営としてのCS取り組み」の示し方
企業経営において、CS取り組みの結果、成果をどのように公開するのか、
という点が、ステークホルダーや国の助成金、銀行融資などに大きな
影響を及ぼしていくということです。
また、この視点で事業にかかわることができるCSマネジメント担当者が
必要であることは言うまでもありません。
CSスペシャリスト検定協会の提案する「CSの示し方」について、
解説します。ぜひ、ご参加ください。
<カリキュラム>
1. 企業経営に「CS取り組み」を活かす必要性とは
2. ステークホルダー、国、銀行を動かす「取り組み結果・成果」の捉え方
3. 3つの指標を具体的に理解する
4. 今期決算に間に合わせる!CSマネジメント導入の道筋
5. ISO導入企業でのモデル事例
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