良識、常識の壁に衝突!有名企業に潜む「緩み」

ある有名企業(BtoCがメイン)の営業管理職の方から、「コミュニ

ケーションお悩み相談」サイトにご相談。直後にお電話をいただきました。

 「当社の店舗営業担当(高実績者)がお客様(40代男性)の携帯に

9月21日午前10:30にお電話し、メッセージを留守電に残したところ、

常識がない、とお叱りをいただいた。当社の社員教育は常識がないので

しょうか?」とのこと。

 これだけでは情報が足りないので、1)お客様のお仕事 2)いつも

ご来店のお時間を確認しました。お客様は会社経営者で、いつも来店前に

お気に入りの担当者がいることを電話で確認してからお越しになる、との

ことでした。

 ここまで聞けば、「良識はないと言われる可能性がある」と回答。

さらに、連絡をする目的がお客様にとってリスクのあることであり、

それを留守電に残したのであれば、「非常識」とは言われない、と

説明しました。「えっ?難しいですね」と反応あり。なので、少し

解説しました。

 お客様が会社経営者となると、会社の規模にかかわらず、連休明けの

午前中は忙しいと判断することが安全です。さらに几帳面な方であり、

物事に対する厳しい価値判断を行う方、というペルソナであることが

わかりますから、「お知らせしたいことがございます。ご都合の良い

時にお電話をいただけますでしょうか」というメッセージでは不愉快

極まりないでしょう、と解説しました。

 「こんなにお客様の事情を理解する必要があるのですね・・・・」と

営業管理職の方。こちらとしては、この程度のことは当然のことだと

言いたくなります。業界的に売り上げが伸び悩んでおり、新しいサー

ビスを打ち出しても成果が出ていないともおっしゃっていました。

 そりゃそうでしょうよ、と言いたくなるところです。ブランドと

しては有名ではあるが、数字が伸び悩み始めると、目線が自社都合に

動き始めます。

 そもそも、基本的なお客様理解やCRMの理解を怠っていた結果でも

あります。売り上げの大きい営業担当者はこのあたりを心して対応

していたはずです。ですが、自社ファーストが浸透し始めると、誰

にでも感染します。

 さらに、お話を聞いていると、ある修理依頼商品の修理作業を

はじめたところ、修理依頼の商品を預かった時に「検品漏れ」が

あり、想定した場所以外の修理が必要になったとのことでした。

ですが、「検品漏れ」なのか、修理開始後に作業の中で破損が発生

したのかは不明とのこと・・・・。

 「こりゃ、電話時間どころの話ではないですよ。もっと大変なこと

です!」と思わず、声を出してしまいました。その営業管理職は、

「自社責任の可能性」をまったく視野に入れておらず、頭から「検品

漏れ」だと決め込んでいます。検品漏れであることを確定するためには、

「作業中破損」を全否定できるだけの説明が必要です。

 ここまで説明したところ、「もしかすると、当社は今、ものすごく

危険な状態かもしれません・・・・」と一言。

 コロナにすべての責任を転嫁できるものではありません。それでも、

従事者の心に「自社ファーストウィルス」が拡散されていることも

あります。肝に銘じて、お客様とのサービスフロントや品質管理を

見直す機会をもちましょう。

 「緩み」はお客様の期待を裏切る大敵です。CS実践教育はしっかりと

展開しましょう!

 石川かおるの音声ブログnoteはこちらから

 CSお悩み相談室 https://note.com/cskaoru/n/nb4ea630a49e9

 巷のCSの話 https://note.com/cskaoru/n/nc2ee40778b51

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