お客様の立場にたってみる、というシンプルかつ王道のCS実践行動を社内に
浸透させることは想像以上に難しいことです。それが簡単にできるのであれば、
「企業不祥事」などは起きることはないでしょう。
基本は、お客様を尊重し、深く知るという行動です。そこから、生きている
知見を活かして想像します。「なぜ、お客様はここまでおっしゃるのだろう」
という視点にたつことができると、お客様への観察と分析は最終段階に進みます。
ですが、このプロセスでは、「どうしても理解できない。どうして、ここまで
おっしゃるのだろう」というお客様の頑なさに翻弄されることがあります。
お客様が自尊心をコントロールできない状態になり、論理的に物事を考える、
こちらの説明を聞く、という状態が維持できない状態の発生です。
特段にカスハラや激怒状態のクレームというわけではなくとも、この状態は
発生します。お客様は静かに話してくださっているのですが、「あなたの言っ
ていることは間違っている」「論理的に、冷静に考えても間違っている」と
言われたりします。社内で言えば、いくら「今の営業方法に対して、お客様の
お声がでています」と報告しても、「比率でみれば少ない事例だ。すぐに変える
必要はない」と判断されることもあります。
実は、この状態の背景にあるのが、「認知バイアス=思い込み」と言われる脳の
動きです。たとえば、「新しい商品は嫌なので、どうしても修理をしてほしい」
というケースで推察できるのは現状維持バイアスです。
また、「新しい商品の価格が500円高くなるのであれば、旧型の今、私が使って
いる商品の在庫をなんとしてでも見つけて欲しい」というのは、損失回避バイ
アスが推察できます。
つまり、お客様の心情(心)=脳ですから、脳の働きをサイエンスすること、
その領域を学ぶことが、これからの私たちの仕事には必要です。脳科学の領域は
とても広く、バイアスだけではなく「〇〇効果」というような行動経済学とか
かわる領域も含まれています。生成AIと共創していく時代であるからこそ、
CS担当者にもサイエンスを!
6月13日のコールセンター「カスハラ対応の最重要ポイント解説」のセミナーでも、
認知バイアスの話をしております。ご興味のある方は、下記のアーカイブを
ご視聴ください。
※申し訳ございません。今回は有料でございます。
視聴のお申し込みはこちらのURLから
【予告】
「CSと価値共創を社内説明できる」ための速習講座
開催日: 8月1日15時~17時
◆◇◆ 第48回 CSマネジメントセミナー ◆◇◆
8月29日(木) 15:00~16:00
今回のテーマは:生成AIの進化に対応したCS業務の構築
みなさまのご参加をお待ちしております。