あるwebニュースで、良品計画社の決算が下方修正になると書かれていました。そうなのか…と思いながらも、この会社にとってはチャンス到来なのでは?と思うところです。
下方修正になった理由は中国での減益だそうです。ならば、国内での顧客価値を高める時期がやって来た!ということですよね。
顧客価値には、機能的な価値と意味的な価値があります。低価格なのに高品質だから、人気があります。これは機能的な価値です。
では、意味的な価値は?意味的な価値を考えるうえで、忘れてはならないのは、その製品やサービスがお客様の暮らしやビジネスにどのような新しい価値を提供できるのか、という観点です。
たとえば、経営不振にあえぐ「いきなりステーキ」には、「いきなりお店に入って、ガッツリステーキを低価格でいただくことができる」という機能的な価値があります。ですが、その店に行ったことが、日々の生活にどのような価値を提供しているのか?というのが問題なのです。
「ガッツリステーキが食べられる店」は他にもあります。最近は「ブッチャー」「肉バル」が大繁盛です。「いきなりステーキ」との違いは、仲間や家族とワイワイ肉を食べる、働き方改革に合致した「明日の活力につながる楽しい時間を過ごす」という意味的な価値につながっていることです。
では、良品計画社の意味的な価値は?と考えるといっぱいあります。
タオル1つ、保存用容器を購入するだけで、その機能から生活に新しい価値を提供してくれる製品がいっぱいあります。
「常備菜のつくりおき」が無印の保存用(貯蔵用)容器を使うと安全で便利になり、食品ロスも少なくなります。手作りは手間がかかりますが、貯蔵するために熱を冷ます時間が短いと便利に使えます。
少し長めに保存できるとさらに便利。
「常備菜」を創ること自体が、家族にとっては「手作り感のある食事」に感じられます。無印ブランドの提供してくれる製品は、家族の「寝ること」「食べること」「暮らすこと」に「やってみたかった!思いもよらない生活を選択できた!」というお客様起点があれば、決して選ばれないブランドにはならないはずです。
大事なことは「やってみたかった!思いもよらない生活を選択できた!」という製品を創り上げる顧客価値のデザインです。それを実現できるということは、無印というブランドを磨いていることになります。
CSはお客様に、その先思考の意味的価値を提供できることです。
顧客接点はブランドメッセージを伝える「場」です。カスタマーケアは、さらに個別化した意味的価値を提供するクリエイターでもあります。