スノーピーク社から学ぶ「モノとコト」の理解

スノーピークという高級キャンプ用品の会社はご存じでしょうか?2023年度は

純利益99.9%減で100万円の純利益を計上し、非上場にすると発表しました。

多くのステークホルダーが経営の異変に気付いたのは、メルカリにこの会社の

中古商品が多数掲載されたことだそうです。

コロナ禍により、蜜を避けるキャンプは人気に。ですが、コア層だけではなく、

ライト層の顧客が増えたことに気づかなかったことが経営失速の要因です。

コア層とライト層の違いは?と言われても難しいので、キャンプ好きの知人に

インタビューしてみました。

60歳と55歳のご夫婦。ランチを一緒にしようということになり待ち合わせ。

現れたお二人は、軽快に動けそうなアウトドアスポーツ風のウィンドブレーカーを

お召しでした。もちろん、ブランドを目で追うと、そこにはスノーピークではない

ブランド名。そりゃそうですよね。カジュアルウェアには多くのブランドがあり

ますから。

このご夫婦の話によると、テントは3年ほど前にスノーピークで購入。(写真を

拝見しました。とても大きなテントでした。)ですが、それ以外の製品は、都度、

ブランドというよりは機能性とデザインで選んでいるとのこと。ウェアについても、

高額な専門品というよりは普段使いにもできるものを選んでいるそうです。

「あなたはコアですか?」と尋ねると「ライトなキャンプ好きです」との回答。

どのようなスポーツであれ、趣味であれ、コア層とライト層は必ず存在します。

おそらく、アパレルをも含めた「キャンプのあるLife」をイメージした商品化が

スノーピークには必要であったのかもしれません。

事業経営は、何年かに1度は実績が落ち込む周期が来るというのも定説です。

だからこそ、私たちCSにかかわる担当者は、その潮目を予測するための分析

能力が必要なのです。ただ単に「お客様の声をお聞かせください」では、

ミッションを果たしているとは言えません。

非上場化発表直後の新店舗リリースの文面では、「スノーピークはこれからも

『コト』と『モノ』を通じて、より多くのお客様とつながる、コミュニティを

創造してまいります。」という言葉がありました。ほんの少し、CSの意義と

現実を理解なさったようです。

ですが、CSをしっかりと理解し、行動化していくには不十分です。『CS』を

具体的かつ現実的に理解していない企業が、大きな波にのまれていることも

事実です。前号でご紹介したオムロン社も人員削減を発表しています。

資生堂ジャパンも。給与5%アップに沸いている企業がある一方で、「顧客を

軸にする」という経営意識が希薄になっている企業が多くなっています。

ちなみに、スノーピークは、外資系ファンドに経営を委ねることになったようです。

『CS』をちゃんと言葉にしましょう。そこから、生き残る企業としての準備が

はじまります。

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