「未来を変えていく健康増進型保険」のCMはご覧になりましたか?俳優の瑛太さんが「走れメロス」と絡むCMです。
「なぜ、おまえは走る?」というメロスの問いかけに、「走ったり、歩いたり、健康に関する活動をしていれば 保険料そのものが割引になる、という新しい保険に入ったからです」と瑛太さんが答えるという内容です。
何かが変わってきた、と感じませんか?「健康増進型保険」には、お客様と共にサービスを創発し、価値を共に創るという企業の考え方がひしひしと伝わってきます。
生命保険では「万が一の時の備え」という危機意識を訴求することが販売促進の根幹にあります。ですが、この保険商品は、健康を良好にする活動をすると保険料が割引になったり、特典が付いたりしますから、加入者はどんどん健康増進活動に貪欲になるでしょう。
今までの「企業が設定した王道」を覆しています。健康増進のために保険会社は契約者をサポートするというのですから。そこには新たな価値を顧客と共創しようという姿勢が感じられます。
どの企業も「価値共創」「サービス共創」をどのように進めるのかを模索しています。
その中にあって、先が見えないのでは?と私たち消費者の目に映るサービスもあります。
閉店が相次ぐレンタルビデオ店などはその代表かもしれません。
今、サービスは「お客様を深く知ること」に企業がどれだけ注力したのか、という差が結果に表れています。
さらにいえば、「お客様はまだ言葉にしていないが、潜在化している期待・要望を明らかにして、解決する」ことを「自社の論理」「業界の王道」で考えないことが重要なのです。
生命保険に加入すると、健康増進のサポートが受けられ、元気に生きることができる、というストーリーは新たな顧客にとっての価値を生み出しています。
もちろんその背景には、情報ネットワークやアプリなどによるサポートが充実してきたという生活環境の変化があります。
いずれにせよ、今、サービスに求められているのは、「お客様が言葉にはしていないが潜在化しているニーズを既存の価値観の中でとどめない」ということではないでしょうか?
そのためには、問題解決のアイデアをお客様と共に探しだすこと、お客様とのコミュニケーションからヒントを導き出すことが必要になります。
その行動を社員のミッションとして、従来の「お客様の声」の考え方とは次元の違う仕事をすることが、CS推進、CS実践に求められます。
CSを実践する組織は、その結果として、マーケティング機能とイノベーション機能が稼働し、多くの情報やアイデアをお客様からキャッチすることができます。
それを企業内に発信することが顧客接点を有する「営業などの現場」のミッションであり、その情報を真摯に受け止めるのが「技術」の現場のミッションでもあります。
CSの理解と活用は企業の未来を創るために必要なことです。9月7日のCSマネジメントセミナーでは、「未来に必要なCS」という観点から、営業職、技術職へのCS教育の進め方を説明いたします。
ご参加をお待ちしております。
第24回CSマネジメントセミナー9月7日(金)14:00~16:00
http://www.cs-kentei.jp/0907.html