人を育てることはとても難しいことです。その中でも店舗やコールセンターのような「顧客接点の現場」の管理者を育てることは格段に
難しいものです。もっとも大きな理由は、「専門職」もしくは「専門性の高い仕事」をしている人たちであることです。
ある有名な観光地の駅に隣接した飲食店街でお寿司をいただきました。
カウンター席のお店なので、お決まりコースを注文してもカウンター。
やる気満々の板前さんでした。来月は腕を磨きに札幌の姫沙羅という有名店に行くそうです。昨年はうまれてはじめて東京に来て、銀座久兵衛でランチを食したそうです。自分への投資をすることは素晴らしいことだと思いながら話を聞いていました。
店内は4名の板前に対して、5名の客。内1名は身内のようでしたが。
余裕のシフトです。
ところが、私のセットメニューの魚は握る前の薄く切られた状態でずっと待機。なぜか握られてきません。目の前の板前は、他のカウンター客用に握るための魚の準備をはじめているのです。
次第に私の目は眠気モードに。それでも握られてきません。気が付いたら瞬間睡眠状態。しびれを切らして、「遅い」と一言。
さらに「全部出して」と。あと何貫が待機しているかを目の前でみていますから怒りです。だって、切ったままの魚は乾いてしまいます。
美味しいと感じるわけがありません。ムカムカ・・・・。
なぜ、その板前はそんなことをしたのでしょうか?
答えは「腕を磨く」「店を自分の包丁で回す」ということのようです。「自分がやります」とすぐに客のオーダーに反応しているのです。
その結果、乾ききった魚を握られた私は怒り、席を立つ、ということになったのです。
問題なのは、同じカウンターに立つ、店長板前と先輩板前です。
「お客様を実験台にしてはいけない」これは、サービス現場の鉄則です。現場専門職の育成は「現場」でしかできません。ですが、お客様を実験台にしてはいけないのです。
こういう客商売の基本ともいうべき鉄則を会社が現場責任者に指導できていない、こういう「現場」が増えています。おそらく現場での社員育成の方法や店舗マネジメントを指導していないのでしょう。
これを人手不足という一言で済ませてしまってよいのでしょうか?
店を出てから気がついたのですが、その飲食店街の中で込み合っていないのは、その店だけでした。「しまった!」と後悔。
これもまた現場教育の悪循環の一つの現象です。お客様が少ないから若手はチャンスを逃さずに練習をしたいと考え、上司先輩はそれを容認する。その結果、また客数が減る、という悪循環です。
今日のメルマガはわかりやすい例ですが、皆さんの「現場」はいかがでしょうか?
現場専門職であっても、「このくらいのCS理論は知っておいたほうがよい」と思えるレベルの学習をできるのが、CSコミュニケーション検定です。
まずは管理部門のあなたがご受検を!
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是非、チャレンジしてください。
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