「定番では伝わらない!」災害時にすべき『CS実践の一手』

 「50年に一度ってよくニュースで言っていますが、毎年ですよ」と悲痛な面持ちでインタビューに応えるご婦人の言葉に、「本当だね」と心が痛みます。

 令和2年7月豪雨と名付けられた線状降水帯による大雨の猛威は、「怖い」としか言いようがありません。昨年の千葉や千曲川の台風による被害の時も同じでした。

 これだけ頻繁に起きる災害、さらにはコロナの時代に、CS担当者はどのような役割を果たすべきなのでしょうか?

 お客様へのメールや電話でのお見舞いは基本行動でしょう。CS推進担当チームがその文言を作成することでしょう。とは言っても、「定番」+「個人資質に頼る」の「このたびの災害にお見舞い申し上げます」「いかがですか?ご無事ですか?」で終わらせてはいないだろうか?

 この「定番」で、私たちの思いはお客様に届くのだろうか?誰でも思いはある。それを言葉に、文字にすることは難しい。「定番」を簡単に選択することでよいのだろうか?

 藤井聡太7段は2つのタイトル戦に挑んでいます。その戦いぶりについて、専門家は「彼は定跡を気にしていない。自由度の高い、自分がしたいと思う手を打ってくる。だから、相手は先が読めない。
そのすべてが『すごい』『良い手だ』と思わせてくれる」とのこと。

 この「定跡を気にしない自由度の高い一手」というのは、まさに今、私たちに求められている『CS実践の一手』なのではないでしょうか?

 それはお客様の立場にたち、何をしたらよいのかを想像することから始まります。その中でリレーションを構築し、深くお客様を知ることで提案や情報提供をすることができます。

 私たち自身が、災害が重なり、生活様式が変わっていく時代のCS実践を想像し、新たな価値を創造することが必要です。

 「地の利のない私どもには、ご状況を想像することもできず、心配ばかりが心によぎるところでございます。」この言葉は、先週、私がお客様にお送りしたものです。ほんの一例ですが、お客様との同じ不安を共有したいという思いから考えた言葉です。

 まずは、災害時の定番を見直すことからはじめませんか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です