ある企業からテレマーケティングの入電。簡単に言えば、電話アンケートです。今週になって既に2回も「コールセンターを運用なさっている企業様にお電話しております。担当者様をお願いいたします」と言って、入電があったそうです。年度末の繁忙期なので運営事務所は忙しい、と断ったにもかかわらず2回も。
電話営業と電話アンケートはまったく違うものです。電話営業は、もしかするとメリットのある話かもしれない、と受け手は瞬間的には感じます。ですが、「またこれか」とわかったところで即切りになります。
ですが、電話アンケートは違います。アンケートをされることにどのようなメリットがあるのかがわかりません。いきなり電話をしてきて、「アンケートにご協力いただきたい」というのは企業行動としては身勝手です。そのアンケートによって、その会社は利益を得るのに、アンケートへの協力者には明確な利益が示されないのですから。
こんな不満足方程式は誰にでも理解できることです。にもかかわらず、「私、〇〇〇〇です。アンケートにご協力いただけませんでしょうか」と1度ならず2度も電話してくるのはどうしてなのか?
おそらく「〇〇〇〇」というブランドを「当社は信用できる会社ですから、答えてください」と胸を張っているからなのでしょう。
信用できる会社は、未顧客を含むお客様の時間を大切にするはずです。その会社のホームページには「お客様最優先」という言葉がありました。
それは、自社に利益を提供してくれるお客様を最優先にするが、利益を明らかに提供してくれてはいない相手には迷惑をかけてもよい、時間という資産に損害を与えてもよい、という傲慢さが感じられます。
この言い方はちょっと厳しすぎると思いますか?
もし、あなたがそう感じるとしたら、それは「今の時代、その選択をするということは新規ビジネスが上手く回っていないからだよ」と、現実をご存知だからではないでしょうか。
実は今日のメルマガの本当のテーマはそこなのです。社会経済の変化があまりにも加速しすぎて、看板はあっても「無くなる仕事化」してしまっている会社が多くなっているということです。
そのために、CSを根本から無視してしまうビジネスに手をかけているのでしょう。その現実にすら気づいていないのでしょう。原因は「看板」「ブランド」「会社名」への過信です。
回転ずしのラーメンが美味しいと評判になり、コーヒーも美味しいと噂になる時代です。お客様を知っている会社はお客様の潜在化した期待にどんどん応えていきます。
警備の会社だと思ったら、システム開発によって独居高齢者のための見守りサービスの会社としても人気を博している会社もあります。
成功する会社はお客様の期待に応えるために、他者を犠牲にしてはいません。CSを真に理解していれば、わかるはずのことです。
2020年に「無くなる仕事」というような情報をネットではよくみかけます。その仕事が無くなるのは致し方のないことです。
ですが、そこまでに培った技量や信頼を生かす新ビジネスを創発し続けることは企業の宿命です。
葛藤と挑戦の日々です。それでも、お客様と共に自社の価値を創り上げるしかありません。そのためには、どのような考え方が必要なのかを学ぶのが、2019年のCS理論です。CSは経営戦略であることを根本から理解することが社内のCS推進です。
お題目のCS推進から腑に落ちるCS推進に社員教育を変えるときです。
ぜひ、4月19日開催 CS推進者のためのCS基本講座セミナーにご参加ください。最新事例で解説いたします。