ある航空会社からCSアンケートのメールが来ました。いつもならばスルーするのですが、「不愉快さ」を感じていたせいか、思わず回答をしてしまいました。
なんと10分もかかるアンケート。失敗です。こんなにかかるアンケートに手をつけてしまうとは。
私がアンケートに応じたくないのには理由があります。そのアンケート項目に、お客様の事前期待を「教えてください」という項目がないからです。
たとえば、航空会社であれば乗客の事前期待は様々でしょう。
それはどちらの会社でも同じことです。ですが、誰でも、それなりに「事前期待」はあるはずなのです。なにせ、「選んだ」のですから。
さらに言えば、「事前期待=個別化した背景」でもあります。
したがって、アンケート結果は事前期待別に分析されるべきものでしょう。
こういう分析をしたCS調査の結果を拝見したことがありません。
たしかに、利用目的、もしくは選んだ理由という項目はあります。
しかし、その要因とアンケート項目の因果関係を明らかにしたものは記憶にはないのです。
決して簡単なことではないことはわかります。背景をお尋ねすることはダイレクトでなければできないことですから。それでもする必要があると思うのです。
アンケート調査の本質から言えば、情報量が優先されるのでしょうが、文字にはなりづらいものを情報にできることが企業のCS情報力では
ないでしょうか?
そのためには、行動観察の能力、お客様と接点構築する技術、人の暮らしとビジネスを理解する能力、など、磨かなければならない脳力が数多くあります。既存の情報はすでにAIの中に吸収されている今、必要なのは深い情報です。
お客様との接点に新たなCS情報を見出すことは、企業として大切な行動になる時代の到来です。
9月6日開催、CSマネジメントセミナーでは、「お客様の変化、その先にあるニーズを特定するデータを見極めるお客様視点、お客様起点がないと方向性に誤りが出てしまう」という説明を腑に落とす方法について、ご解説いたします。
多くの皆様のご参加をお待ちしております。